2018.01.12 [金] NCF2017でグランプリを受賞しました!
昨年末に記事でお伝えしたノミネート作品の『NEXT COMMUNICATION AWARD 2017最終審査会・表彰式』が2018年1月6日に、NTTドコモ東海支社で行われました。
審査の結果、Webデザイン学科2年生のチーム:トライアングル(久保くん、安藤くん、堀川くん)制作の「いきものあつめ」がアプリ開発フリー部門でグランプリを獲得しました!おめでとうございます‼︎

NEXT COMMUNICATION AWARD 2017
このコンテストは、NTTドコモ東海支社が愛知県内にある大学の研究室など産・官・学の連携によってより新しい価値を生み出し、新たな人材を育成するため開催、今回で7回目となります。
東海地方の学生から過去最高の3,218作品の応募があり、最終審査会・表彰式は一次審査、最終審査に残った3部門(アプリ開発テーマ部門、アプリ開発フリー部門、サービスアイデア部門)の計9作品について、開発した学生が発表、最終審査が行われました。
Webデザイン学科では、第1回から挑戦しており、2013年の「マーケティング アイデア部門」ではグランプリ、2014年のスマホ開発テーマ2部門では、準グランプリを獲得しています。
昨年もアプリ部門で優秀賞受賞など、大学生・大学院生などに混じって専門学校の2年制学科として、健闘しています。
7回目の今回で、次世代への人材輩出など、ひと通りの役目は果たせたということで、最後の「NEXT COMMUNICATION AWARD」となります。
東海地方4県、学生限定のアプリコンテストとして、時期的にも大学・専門学校などの授業の進捗を考慮したスケジュールで、とても取り組みやすいコンテストだっただけに残念です。
アプリ「いきものあつめ」
「いきものあつめ」は、Webアプリになります。
Webデザイン学科では、iOSやAndroidのネイティブアプリは勉強しませんので、Webサイトを制作する技術(HTML, CSS, JavaScirpt, PHPなど)で作られています。

当初のアイデアでは、2017年話題になった「ヒアリ」や「外来種」など危険な生物・昆虫の情報を共有することでしたが、昆虫採集など楽しく“いきもの”を収集し、種類の判別→図鑑登録を手軽にできるアプリへと発展しました。
機能その1:いきもの判定
“いきもの”の写真を撮影すると、その画像を判定し“いきもの”の名前を教えてくれます。
現在約50種類の“いきもの”がデータベースに登録されています。
このデータベースから、自分が知らない“いきもの”の名前や情報も表示されるので、撮影しながら“いきもの”の生態を知ることができます。
機能その2:いきもの図鑑
撮影した“いきもの”は、図鑑として登録ができます。たくさんの“いきもの”をコレクションする楽しみもあります。
まだ登録されていない“いきもの”に関しては、自分で名前をつけて登録しておくことができます。
機能その3:いきものシェア
図鑑に登録した“いきもの”は、全国のユーザーと共有する事ができます。
これにより、日本の“いきもの”分布が把握できます。クマゼミなど近年になって北上してきたという事例もあり、この機能を活用することで、意外な場所で絶滅したと思われていた“いきもの”が発見されたりするかもしれません。
プレゼンテーション
プレゼンテーションは、一人がアプリの概要や技術的な解説し、二人がアクティングアウトでユーザーの利用シーンを演じます。
今回のようなグループ制作のアプリコンテストで最終プレゼンで賞が決定する場では、ユーザーの体験を演じたほうが伝わりやすいと感じています。


アクティングアウト
アクティングアウトとは、「開発者がその製品やサービスを使用するシーンを寸劇のような形で演じることにより、オーディエンスからの反応を知覚し、自らの気付きや振り返りに活かす手法の名称」とのことです。
アクティングアウトに関しては、経験デザイン研究所の浅野先生のブログに詳しく解説されています。
情報デザインの分野では、前述のシャッフルディスカッションなど「気づき」を導き出す手法がいくつか開発されている。アクティングアウトもその一種であり、一部の企業や教育機関では積極的に活用され効果を挙げている比較的新しい手法である。
シカゴ学派の社会心理学者G・H・ミードは、「客我」とは他者が自分に期待している役割を取り入れることによって形成されると考えられ、他者との関係の中で「社会的自我」は成り立つということを説いた。また、身振りという非言語コミュニケーションに他者が反応し、それを自分が知覚し言語が発生するとも述べた。
アクティングアウトは、開発者がその製品やサービスを使用するシーンを、寸劇のような形で演じることにより、オーディエンスからの反応を知覚し、自らの気づきや振り返りに資する手法の名称である。その名称の出自は定かでは無く、心理学のComing Out・Acting Out から来ているという説もあり、2000 年に多摩美術大学の須永らによって指導をされた記録も残っている。また、英語教育などでは、コミュニケーションが発生するシーンを人工的に作り出し「Skit」と呼ばれる寸劇を行う教育手法が知られている。
アクティングアウト考(1) コトをスケッチする | 経験デザイン研究所
本来は、アプリを制作する段階でコトをスケッチするための「UX手法」ですが、プレゼンテーションでも有効な手法です。
サービスデザイン方法論2014 第6回:ペーパープロトタイピング レポート - UX INSPIRATION!
プレゼンテーションの人数が少ない時は、アクティングアウトができない場合もありますが、今回はナレーションと演者で役割を分担できました。
プレゼン資料
脚本
- 効果音
- ミーン、ミンミンミンミーン
- 少年A
- 昆虫採集にきたぞー!
- 少年B
- あっ!蝶々がいるよ!
- 少年A
- 捕まえよう!バサッ!
- 少年A
- 捕まえた!
- 少年B
- すごーい!でもこの虫なんて名前なんだろう?
- 少年A
- いきものあつめで調べてみよう!
- 効果音
- カシャッ!
- 少年A
- へーオオカバマダラっていうんだ
- 少年B
- すごーい!昆虫の名前がわかるんだ!
- 少年A
- 早速図鑑に登録しよう!
- 効果音
- バサバサッ
- 少年B
- あっ!蝶々が逃げちゃうよ!
- 少年A
- もういきものあつめに登録したから大丈夫だよ!
- ナレーション
- いきものあつめは、いきものの写真を撮影するだけなので、いきものを傷つけることなく昆虫採集などを楽しむことができます。
- ナレーション
- 翌日
- 少年A
- 昨日の蝶々、愛知ではすごくめずらしい蝶々なんだって
- 少年B
- すごーい!そんな珍しい生き物を捕まえるなんて!
- ナレーション
- オオカバマダラは南西諸島や小笠原諸島でしか見られない、珍しい蝶々のようです。いきものあつめは登録したいきものを全国にシェアできるので、蝶々に詳しい人が教えてくれたようですね。
- 少年A
- 今日も昆虫採集に行こう!
- 少年B
- あ、なんか変な色のアリがいる!
- 少年A
- 捕まえよう!バサッ!
- 少年A
- 捕まえた!いきものあつめで調べてみよう!
- 効果音
- カシャッ!
- 少年A
- あっ!これはヒアリだ!
- 少年A&少年B
- わー!
- ナレーション
- ”いきものあつめ”は危険生物の判別もできるので安全に昆虫採集をすることができます。
- ナレーション
- では、登録したヒアリを見て見ましょう。ヒアリは、現在も暖かい地域を中心に拡大を続けているようです。”いきものあつめ”は、危険生物の場所をシェアすることで、危険生物からの被害も減らします。
- ナレーション
- いきものを、殺さない、傷つけない、被害にあわない
- 全員
- 良い”いきものあつめ”を!
審査発表・表彰式
サービスアイデア部門、アプリ開発テーマ部門の発表につづき、いよいよアプリ開発フリー部門のグランプリ発表でした。

まさか⁈というのと緊張で、喜んでいないような表情ですが、とても嬉しかったようです。

しっかりと、グランプリ受賞の挨拶もしました。「関わっていただいた皆様、ありがとうございました!」

アプリ開発フリー部門のグランプリ、準グランプリ受賞者全員で記念撮影。

グランプリ受賞者には、賞金20万円とともに「未来の技術体験ツアー」ということで東京の世界最大級のIT企業見学や未来の技術研究を体験できる施設などにいけるそうです。
良い卒業旅行になりましたね。
他の受賞作品は、NCF2017のWebサイトに公開されています。

当日は、東海地方のテレビ局や新聞社がたくさん取材に来られていました。


最終審査会・表彰式の様子は、夕方のCBCテレビニュースでも放送されました。
トライデントの学生の痕跡を探してみましたが、残念ながら写ってませんでした。。。
アプリ開発テーマ部門でノミネートされていた高度情報学科の横井くんも見事、準グランプリを獲得しました。おめでとうございます!


プレゼンの練習を一緒にしたり、ブラッシュアップ意見交換など、貴重な意見をいただきました。ありがとうございました。
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