2016.01.19 [火] 業界研究「グロースハック」Kaizen Platform
数年前から「グロースハック」「グロースハッカー」という言葉を聞くようになりました。ただ定義は、はっきりとは決まっていないようですが、グロースとは「成長」という意味です。何を成長させるかというと「コンバージョンレート(率)」、サイトの目的に到達した割合を指します。こちらをハック(作っては壊し)して最大値へ成長させる仕事をする人が「グロースハッカー」となります。
しかし、こういったABテストはIT企業であれば、自社でシステムを作り検証できるのですが、なかなか一般の企業では難しいのが現状です。そういったグロースハックを一般企業に提供し、グルースハッカーへの窓口となるのが「Kaizen Platform」になります。
Kaizen Platform, Inc.
今回、Kaizen Platformから、カスタマーサクセスの斎藤さんと西川さんにお越しいただき、グロースハックの現状、グロースハッカーという仕事、実際の案件とコンバージョンレートの推移を解説していただきました。

Kaizen PlatformのKaizenは、世界の製造現場では共通言語となっているトヨタ生産方式の“カイゼン”からきており、日本らしい言葉ということで社長さんが決められたそうです。
サービスの特徴としては、新規で作成するWebサイトではなく、すでに公開されているもので、改善する余地があるWebサイトなどを対象としています。
また、グロースハッカーとしての定義も、最終的にABテストを行うため、企画設計・デザイン・コーディング・解析まで幅広い職能を要すクリエイターとなります。とくにECサイトの購入ボタンや会員登録などコンバージョンがわかりやすいものだと、威力を発揮しそうです。さらに、ある程度のPV(ページビュー)も必要です。
講義内では、実際に改善前のデザインと改善後のデザインを比べて、どちらがコンバージョンレートが上か、どうしてそうなったのかなど、豊富な資料を使って解説いただき、シンプルだからとか、デザインが綺麗だからとか単純なことではなく、さまざま要素が組み合わされて決定されていることがわかりました。ついつい、ビジュアルだけで判断してしまいがちですが、このようなABテストで確認してみないとわからないことも多々あります。
Kaizen Platformには、だれでも参加でき、最終デザイン案と自分のデザインを比較したり、他のデザイナーののデザイン意図など、Webサイトの制作を一から学んでいる学生にとっては、見るだけでも勉強になるものばかりです。また自分で制作したデザインは、ポートフォリオにも載せられるので、うまく活用することでスキルや作品数アップに繋がります。さらにデザインが採用されれば報酬も手に入ります。今後、学生の自主制作の場として、色々と模索してみようと思います。
東京では雪が降って大変の中、お越しいただきありがとうございました。