2014.08.18 [月] 熊野古道伊勢路「八鬼山峠越え」
トライデントも休館日ということでお盆休みでしたが、いかがお過ごしでしたでしょうか。天候の思わしくない日が続いていましたが、連休ということで、なんとか登録10周年となる世界遺産・熊野古道の「八鬼山峠」にいってきました。
昨年「馬越峠」に行ってから、次は伊勢路一の難所「八鬼山峠」を越えたいと思っていました。世界遺産・熊野古道という名前が通っているのですが、世界遺産になっているのは「紀伊山地の霊場と参詣道」で、その参詣道として熊野古道が登録されています。熊野古道も三重県・熊野市から三重県だけだと思っている人もいるかもしれませんが、三重県、和歌山県、奈良県と広範囲に拡がります。
- 伊勢路(伊勢神宮-熊野三山、約160km)
- 大辺路(田辺-串本-熊野三山、約120km)
- 中辺路(田辺-熊野三山)
- 小辺路(高野山-熊野三山、約70km)
- 紀伊路(渡辺津-田辺)

今年は、世界遺産登録10周年ということで、特別サイトも開設されていますが、最近世界遺産登録された富岡製糸場に話題をもっていかれている感じですね。
さて、JR大曽根浦駅から標識を目印にとことこ歩いていくのですが、なかなか登山道登り口が現れません。「あれ?過ぎちゃったかな」と思ったところでやっと到着。この八鬼山峠が整備されない理由は色々あるんですが、それでも登り口までの距離を表記してくれればいいのになんて思います。
登山口すぐは、普通の山道ですが、直に石を敷き詰めた石道になっていきます。こうして写真で一見すると歩きやすそうですが、先日の台風11号やこの日の朝まで降っていた雨の影響で、長い年月をかけて根を生やした苔がよく滑ります。
「石の上を歩く西国一の難所」と恐れられた八鬼山の中でも、過酷な「七曲がり」を越えると頂上までもう少しです。ここまで登り始めて1時間程でしょうか。そんな八鬼山も標高624mなので2000m級の山を登るのに比べれば、それほど時間はかかりません。
2時間程度で頂上に到着しました。晴れていれば、眼下には熊野灘が広がり、芝生の上で寝転がり、その雄大な海を眺めながらご飯など食べるのですが、今日は霧が濃く何も見えません。雨も降ってきそうですので、軽い休憩と栄養補給をすませて、即下山です。こんな日は、登山客も少なく、見かけたのはやたらと速く歩く小学生を連れた親子が1組でした。
八鬼山峠終盤になると、噂に聞いていたペンキで書かれた「熊野古道反対」の文字が続く道になります。
調べてみると熊野古道の文化遺産登録時の問題や、生活に関わることも色々とあるようですが、見た目ちょっと興ざめしてしまいます。これが、八鬼山峠周辺の整備がされない(観光客が集まらない)原因の一つでもあるようです。
無事下山後、時間があったので本州最南端の串本・潮岬に行ってきました。
さて、伊勢路から大辺路に入り、翌日、熊野三山に寄って、もう一つの目的地「那智の大滝」に向かいます。